海外の友人から、英語のメールやTwitter、インスタなどのSNSを受信したとき、「R.I.P.」という文字を見たことがありませんか? 「RIP」には複数の意味があります。それぞれの意味と発音、使い方を解説していきます。最近よく見る「R.I.P.」はインターネットスラング(ネット用語)として使用され、意味は「安らかに眠れ」です。英単語としての「rip」の意味は「引き裂く」ですが、複数のスラングがあります。
一例として、「rip off」 「ripping」「ripped」「RIP me」「ripped jeans(denim)」「rip it up!」「Rip van Winkle(effect)」など。
では始めましょう。
「RIP」について、概要の解説
「RIP」は複数の意味があります。よく知られているのが英単語の「rip」とインターネットスラングの「R.I.P.」です。
この記事では英単語の「rip」だけではなく、それに付随するスラング「rip off」「rip me」「rip it up」などの各表現を解説します。
まずは、最近よく見るインターネットスラングの「R.I.P.」について説明して行きましょう。
他のネットスラングについての記事もあります。「lol」についての記事は以下のリンクから。
英語の顔文字について記事は以下のリンクから。
インターネットスラング「R.I.P.」の語源は?
「R.I.P.」の語源はラテン語で、「Requiescat in Pace」の頭文字を取った略語(頭字語)です。
「R.I.P.」は欧米の墓に刻まれている言葉として有名です。と言っても、実際のお墓には個人の名前と生没年月日が刻まれていることが一般的で、「R.I.P.」が全てのお墓に刻まれているわけではありません。
意味は「安らかに眠れ」という意味です。
英語のネットスラング「R.I.P.」の意味は?
英語の「R.I.P.」も、ラテン語の「R.I.P.」と同じ意味です。つまり、「安らかに眠れ」という意味。
インターネットスラングの「R.I.P.」はラテン語の頭字語「R.I.P.」の各文字を利用し、新たに英語の略語(頭字語)として意味をもたせたものです。
英語のスペルは「 Rest in Peace 」と書きます。
これを分かりやすくすると…。
Requiescat
In
Pace
「英語」の頭字語「R.I.P.」(意味は同じ)
Rest
In
Peace
英語のこのような頭文字を使った「あいうえお作文」のようなものを「バクロニム」といいます。
「R.I.P.」のラテン語の読み方と発音は?
「R.I.P.」の語源はラテン語の「Requiescat in Pace」の頭文字を取った略語です。
発音は「レクゥイエスカトゥ イン パァケ」(ラテン語)みたいな感じ。
まずはラテン語の発音を聞いて見ましょう。
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「R.I.P.」の英語の読み方と発音は?
現在一般的に使われる「R.I.P.」は英語の「 Rest in Peace 」の頭文字を取った略語(頭字語)です。
略する前の「 Rest in Peace 」の発音は「レェスト イン ピィース」みたいな感じ。
英語の発音を聞いてみましょう。
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記事の本題である、英語での「R.I.P.」の発音ですが、基本は「アール・アイ・ピィー」だと思います。
しかし、笑いの意味を持つ「lol」という略語は「エル・オー・エル」だけではなく、スペルの通り「ロウ」や「ロル」と発音するのが一般的です。(記事参照)
ですから「R.I.P.」も「rip」のスペル通りに「リィプ」「リップ」などと発音されているようです。(※ ripの発音を参照)
ただ、相手に伝わらない可能性があるときは、略語であることをしっかり伝えるように「アール・アイ・ピィー」と発音するのがいいと思います。
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英単語の「rip」と様々なスラング
「rip」には本来の意味もありますが、たくさんの派生した言葉やスラングがあります。使われる種類も分野も様々です。しかし、基本的には「rip」から派生した言葉といえるので、まずは「rip」から解説していきます。
取り上げる英単語は「rip」「rip off」「rip me」「rip it up」「Rip van Winkle(effect)」など。これらを順にわかりやすく解説していきます。
では始めましょう。
英単語の「rip」の意味は?
英単語の「rip」の意味は、「(…を)裂く」「切り裂く」「ひき裂く」「(…を)剥ぎ取る」「裂き取る」などです。しかし、我々の知っている「裂く」とは少しイメージが違うかもしれません。ほかの意味では、「盗む」「奪う」「非難する」「ならず者」と言ったものがあります。
かなり多様で、これが様々な言葉やスラングが生まれる理由かもしれません。具体的には後で解説していきます。
英単語の「rip」の読み方、発音は?
英単語の「rip」の読み方は「リプ」「リィプ」「リップ」みたいな感じです。
ネイティブの発音を聞いてみましょう。
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その他の「rip」を使った表現、ネットスラング
「rip」から派生した隠語(スラング)は多数あり、使われる場面もスポーツから日常生活まで様々です。
その中の代表的な物を紹介します。
「rip off」の意味と読み方
ええっ!これがそんな値段なの? そんな時に便利(?)なのが「rip off」という表現です。
普通なら意味は「剥ぎ取る」「盗む」ですが、それ以外にも「パクる」「詐欺」「ぼったくり」といった意味で使われます。あなたも「rip off」されないように注意しましょう。
また、「ripped off」は「rip off」の過去形です。
読み方は「リップ オフ」「リップド オフ」です。
もし旅先でぼったくりにあったら「I got ripped off.」(ぼったくられた)と言わないで済むようにしたいですね。
「ripping」の意味と読み方
「ripping」は「リッピング」と読みます。英単語としての意味は「引き裂く」です。また、俗語的には「素晴らしい」なんて意味もあります。
しかし、我々がよく知っている「リッピング」は、「CDや、DVDからデジタルデータを取り出してコピーする」ことでしょう。
最近はデジタルデータそのものを配信するようになり、環境が変化しつつあります。このままの意味で使い続けられるのでしょうか…。
スラングの「ripped」の意味と読み方は?
「ripped」は普通なら「rip」の過去形ですが、スラングとして使われる「ripped」は「筋肉隆々の」あるいは、「筋肉もりもりの」という意味があります。どちらかというと、カジュアルな表現です。
読み方はそのまま「リップド」です。ひねりはありません。
ムキムキの弾けそうな筋肉をしている友人に「You’re so ripped!」(筋肉もりもりだね!)と言ってみましょう。もちろん責任は持ちません。
SNSでよく見る「RIP me」の意味と読み方
SNSで良く見る「RIP me」という表現。正確には「R.I.P. Me」と書くのが正しいと思います。しかし、実際には 文末に「RIP Me」か、「rip me」みたいに書かれていることがほとんどです。
SNSで使う場合はハッシュ記号(#)を付けて「RIP」と「Me」の間をなくし「#RIPme」というタグで使用されます。検索して見ると面白いですよ。
意味はもう分かったと思いますが、「ご臨終」「私よ安らかに」ですが、若い世代が「嬉しすぎて死ぬ」という表現で使っています。まぁ、「昇天」みたいな感じ?
夢中になっている音楽、ファッション、スポーツ、ゲーム、食べ物などに付けられることが多いです。
読み方はそのまま「リップ ミー」です。仲のいい友人とのやりとりに使用して見ましょう。
他の「rip」を使った表現
「rip」には関連した用語や表現が沢山あります。その中でいくつかを紹介します。
他にも記号的な表現として、「()」(中身のないかっこ)を使った表現があります。 解説した記事は以下のリンクから。
「ripped jeans(denim)」の意味と読み方
「ripped jeans(denim)」は「リップド ジーンズ」または「リップド デニム」と読みます。ダメージを付けて穴の空いたジーンズやデニム生地の製品のことです。
日本では「ダメージデニム」とか、「クラッシュデニム」とかいいますね。
日本のデニム生地は超一流なので、海外から来た人にも大人気。覚えておくと便利でしょう。
「rip it up!」の意味と読み方
「rip it up」は有名な曲の題名にもなったフレーズです。読みはそのまま「リップ イット アップ」です。「リトル・リチャード」や「デッド・オア・アライブ」が有名ですね。
意味は「(~を)ビリビリに引き裂く」「(~を)引き剥がす」ですが、「契約を破棄する」「取り消す」といった意味もあります。
ですから、使い方にもよりますが、「(~を)破り捨ててしまえ!」みたいな感じでしょうか。
「Rip van Winkle(effect)」の意味と読み方
「Rip van Winkle」は「リップ・ヴァン・ウィンクル」と読みます。アメリカの作家ワシントン・アーヴィングによる短編小説であり、主人公の名前です。
「リップ・ヴァン・ウィンクル」の内容は「アメリカ版の浦島太郎」と言うべきものです。
山奥に迷い込んだ主人公が年老いた男に誘われて、広場でゲームをしたり、酒盛りをして楽しい時を過ごしますが、ぐっすり眠って起きてみると街はすっかり変わっており、親友は年を取っていて、妻は死んでいた。
山に迷い込んで、一眠りする間に20年もの月日が経っていた…というお話。
ですから、「Rip van Winkle effect」(リップ・ヴァン・ウィンクル エフェクト)は日本語で言うところの「ウラシマ効果」ですね。
SF作品によく見られる、「光速に近づくと時間が経つのが遅くなる」という現象のことを指します。
しかし、決まった捉え方があるわけでもなく、「年をとると時間が早く経過するように感じる」とか、「アンチエイジングをしていた人としなかった人で年のとり方が違う」みたいな意味で使われることもあるようです。
前後の文脈から読み取ってください。
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