サッカー日本代表がアジアカップの初戦、トルクメニスタン戦で辛勝。特に前半は内容も微妙でした。中島翔哉選手が離脱した影響もみられましたね。どんな大会でも初戦は難しいのですが、メンバー構成もあって色々なな問題を抱えていたような気がします。
もう一度トルクメニスタン戦を振り返ります。
試合前半に失点 微妙な展開に持ち込まれる
こちらの記事もオススです。次のワールドカップを目指して森保ジャパンが奮闘中です。
今回のトルクメニスタンを簡単な試合だと思った人はどのくらいいるでしょうか。ウルグアイの守備を切り裂いた日本代表の攻撃陣がアジアカップで活躍できない、なんてことは想像できないですよねぇ。
でもそれが現実なんです。特に中東で試合をする時には。特に初戦はいつも苦戦するんですよね。
権田選手が海外に移籍するという噂がありました。本当なら試合に出場している選手が全て海外クラブに在籍している事になります。時代は変わりましたね。ただ、ゴールキーパーは相変わらず「日本代表」でしたけど…。
この試合では見どころがかなりありました。ポジションではボランチに入った富安選手。なるほど、プレーできる事はわかりました。ただ、積極的に試合の流れやリズムを変化させていた様には見えませんでしたね。印象的なプレーもありましたが。
ですから、ボランチのファーストチョイスにはならないとは思います。ただ、高さと対人の強さがあるので、そんな時にボランチに入れる事はあるかもしれませんね。
大型のボランチなら、U19の日本代表に選ばれている伊藤選手が磐田から名古屋に移籍したようです。正直、がっかりです。(´・ω・`)
名波監督は何を考えているんだろう。磐田が少し心配ですね。
伊藤選手が名古屋で鍛えられる可能性は高いです。風間監督なので。そしたら、日本代表のボランチ争いに入ってくる可能性も高いかな。キックがいいので、富安くんよりボランチ向きだと思います。
他にはロンドンオリンピック代表だった扇原選手などがいますが…。日本代表の世代交代が停滞した影響で、中堅の選手が選ばれる機会を失ってしまったんですよね。「ハリルジャパン」マジで迷惑だったわ。
他には左サイドに入った原口選手。大活躍でした。ただ、他の選手は戸惑いもあった?
ゴールキーパーは権田選手でした。オシム監督は「少し眠っていた」と言っていましたが。まぁ、日本代表なら標準レベル。
攻撃ができない? 前半はペースが上がらず
さて、トルクメニスタン戦に戻りましょう。前半は全くペースが上がらない試合でしたね。全体的に選手が前掛かりになっていて、特に吉田選手は前に顔を出していましたが…。あまり効果的ではなかったと思います。
あまり指摘されていないことですが、日差しもあったかな。太陽が視界に入る感じでビルドアップの時に邪魔になるんですよね。後半に一気にペースアップしたのは偶然ではないような気がします。
攻撃陣は立ち上がりから戸惑っていた様に見えました。
通常なら、中島選手が左で持つと、ターンして中に切り込んで来ます。それに合わせて他の選手が自然にポジションチェンジを繰り返しながらパス交換をして、意外性のある攻撃をするわけですが、今回のトルクメニスタンのスタメンは原口選手。動き方が違います。
原口選手はよりウインガーに近い感じ。もちろんパス交換からスルーパスというプレーもありますけどね。
体も強く、技術だけではなく運動量でチームを助けるタイプです。
おそらく南野選手や堂安選手は今まで感覚的にできていたポジションチェンジが上手くできなくなったのでしょう。特に南野選手は消えていましたね。
もちろん大迫選手にも影響しますが、大迫、原口、長友選手はロシアワールドカップで活躍した、ベテランから中堅の選手ですから。今回も逆転するきっかけを作ったのは大舞台を経験したベテランから中堅でした。
守備ではトルクメニスタンのカウンターとセットプレーに苦戦していました。守備陣がアグレッシブではなかったとの指摘があります。
吉田選手は上がり過ぎだったり、アグレッシブではなかったり。相手が持った時にゴール前に引いてくるのは「普通の日本代表」なんですけどね。(サンフレッチェ北村さんの解説動画)
しかし、そのためディフェンスラインと中盤の間にスペースが生まれ、空いたスペースからワールドクラスの素晴らしいシュートを決められてしまいます。
この時ですね。オシム監督が「少し眠っていた」と言っていたのは。「大した事ではない」とも言っていましたが。
トルクメニスタンは体の大きさなどもあり、セットプレーも強力。助走をつけてフルパワーで侵入してきます。この助走を付けるプレーは日本代表もやればいいのに。凄くシンプルだけど、守り辛い。なにかとシンプルさに欠けるのが日本代表の特徴ですね。
攻撃では、南野選手が完全に消えていました。そしてこのまま前半は終了します。
後半活躍したのは ロシアワールドカップ組
後半になってすぐに前半とは違うのがわかりましたね。ビルドアップが劇的に改善しました。
原口選手が左サイドに開いてボールを受けてピッチを広く使えるようになり、中盤のプレッシャーをかわす事ができるようになりました。
しかし、一方で意外なプレーも。特に富安選手が右サイドに開いてボールを受け、そこからドリブル突破しようとしたのは驚きましたね。
ボランチの選手がサイドに開いてドリブル突破するのは代表では珍しいですね。
Jリーグでは札幌に所属する駒井選手なんかがやっています。ドリブル、パスだけではなく守備もできる選手じゃないとまず無理。
富安選手がスタメンに選ばれたのはチームに高さと守備の強さを与えるためだと思うのですが、サイドに開いてドリブル突破するとは思っていませんでした。今回一番驚いたプレーですね。
この後、連携が良くなった日本代表が同点、逆転、追加点と三点連続で得点します。
この時にはロシアワールドカップを経験した中堅とベテランの選手が活躍しましたね。初戦のような難しい試合はベテランが頼りになります。
同点弾と逆転弾は、左に大きく開いた原口選手と長友選手の連携から。原口選手選手が大迫選手に出したグラウンダーのパスが地味に効いていました。
大きな大会の1点目はこじらせてしまう事もあるのですが、大迫選手はターンで相手を剥がして決めています。さすが半端ないよねぇ。代わりがいないのが問題だけど…。
逆転弾は原口選手の落としを長友選手が上手く折り返し、大迫選手が決めています。
結果的に決勝点になった堂安選手の得点は彼の得意な、中に切り込む形でした。華麗なターンのおまけ付き。
南野選手はずっと消えていて、交代のサインが出てから動きが活発になったんですよね。全体的に迷いがあったように見えましたね。
3点取ったのは良かったが、その後が良くない。
初めて大きな大会に参加したプレッシャーからか?中盤の構成なのか?上手く連携できない場面が目立ちました。
それぞれ個人能力があるのは分かりましたが、それがチーム全体のクオリティに反映されることがなく、バランスが悪い場面が目立ちました。
ロシアワールドカップのベルギー戦でも経験したように、2点差というのは「危ない点差」と言われています。今回も追加点を奪えずに失点しています。
この後、北川選手がチェックしてきた選手の方向にターンしてボールを奪われてしまい、それが失点に結びついてしまいます。サンフレッチェ北村さんは「謎のプレー」と言っていましたが。彼は能力が高いんですけどね…。印象が悪い。
点を奪われてからはチーム全体がセーフティにプレーしてしまい、展開を変えることができず。
個人的には北川選手が「凹んだ」様に見えたのが悔しかったですね。もっと積極的に仕掛けてほしかった。
少し後味の悪い試合になってしまいましたね。
問題はフォワードの層の薄さ 大迫の代わりは?
今回はもう新たな選手を呼ぶことができないので、現在チームにいる選手から選ぶしかありませんが、大迫選手の代わりが必要ですよね。
Jリーグだと、やはり鈴木優磨選手が有力です。海外クラブに所属する選手では鎌田大地選手ですかね。あまり有名ではありませんが、木下康介選手もおすすめです。
J2だと、レノファ山口のオナイウ阿道選手なんかもいいかもしれない。注目されていませんが、J2で20点以上取っている。J2で20点以上取っている選手の多くはその後に日本代表になったり、J1で得点王になっています。
古くは高原選手がそうですし、大久保選手もやはりJ2で圧倒的な結果を残しています。浦和は彼を戻さなかった事を後悔するかもしれない。
海外組と国内組でプレーに差
全体的に海外組と国内組ではクオリティに差がありました。特に対人プレーですね。槙野選手は国内組の中では身体能力も高いのですが、アグレッシブな守備ができていなかったですね。プレー基準が違うんでしょう。このままだと国内組は減る一方ですね。
アジアカップの決勝トーナメントに入る前にはこれらの問題を解決しておかないといけないんですが…。
残りの予選リーグも注目していきます。
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